篠原 敬
Takashi Sinohara

作家ご紹介▼

珠洲焼は、12世紀後半~15世紀末に能登半島の先端・珠洲郡内(現在の珠洲市周辺)で作られた中世を代表する焼物です。古墳時代に大陸から伝わった須恵器の流れを汲んでいるといわれ14世紀には日本列島の四分の一に広がるほど隆盛を極めましたが、戦国時代に忽然と姿を消し、以来「幻の古陶」とよばれていました。
篠原さんはお寺の長男として生まれました。進路に悩んでいた頃古い珠洲焼にふれ、その加飾のない裸の焼物といえる珠洲焼にたまらない魅力を感じて陶芸の道を選んだそうです。1995年に『游戯窯』を築窯し、試行錯誤のうえ歴史ある珠洲焼を現代に蘇らせました。
鉄分を多く含む珠洲の土を、粘土紐で巻き上げた後に形を整え、それを1200度以上の高温で焼く「燻べ焼き(くすべやき)」という技法。高温で溶けた灰が自然の釉薬となり、素地も炭化して珠洲焼独自の灰黒色の艶を生み出します。
自分にとって作陶は内に向けての自問自答する過程、また一方で解放感をも感じる営みと語る篠原さん。豊かな自然の中でひたすら取り組んだ作品は、凛とした美しさをもち現代の生活になじむものでありながら、どこか遠い場所や永い時間を感じさせるような気がします。どうぞご高覧下さい。

(ギャラリースタッフ 石川裕子)

作家略歴▼

1960年
石川県珠洲市生まれ
1989年
土と出遭う
1995年
游戯窯(ゆげがま)を築窯、珠洲焼作家として独立
2001年
10th ANNUAL GEIJUTSU SAIに(Portland,Oregon,USA)招待出展
2004年
ニューヨーク州ブルームビルにて穴窯共同制作
2006年
NHK BS2番組「器夢工房」出演
2010年
「石川の伝統産業~今に生きる匠の技、未来への躍動~」収録
2012年
石川県伝統工芸士に認定

個展

松屋銀座、日本橋三越本店、神戸大丸、梅田阪神、京阪百貨店、あべのハルカス近鉄本店、岡山天満屋、他
 

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