過去の展覧会(平成21年度)

古往今来
高麗・李朝工芸美術展

開催期間
平成22年2月4(木)日~2月13日(土)

幣ギャラリーではこれまで「古往今来」と題し新羅土器、朝鮮陶磁器、李朝家具をご案内してまいりました。今回は高麗・李朝時代の金銅仏、青銅仏、鉄造品を加え金工・陶磁器・家具の構成により広範にご案内したいと存じます。何卒ご高覧賜りたくご案内します。


初個展 織部の力
鈴木智作陶展

開催期間
平成22年1月14(木)日~1月23日(土)

赤坂游ギャラリーでの初個展です。蔵王を見上げるりんご畑で育成された木の灰を駆使した釉薬で織部・灰釉の瓶子を中心に展示します。雪深い北の地で生まれる鈴木智氏の「織部の力」、ご高覧賜りたくご案内します。


心の華
岩松是親油彩展

開催期間
平成21年11月19(木)日~11月28日(土)

岩松氏との親交は昭和が平成になった頃から二十年以上に及びます。
売り絵を描けない、描くことを生業にしない“頑固な画家”です。
早い時期から有力画商に幾度となく声を掛けられながら氏には明治初期から代々受け継ぐ家業がありました。家業を生業、画業を生きる証しに67歳の今日までただ一人描き続けてきました。氏の律儀さ、愚直な生き様は作品と手法に現われています。一枚の作品を幾年にも渡り自分の色にしていきます。
従って氏の作品には展覧会にあわせた“新作”はありません。
永遠に未完の作品群とともにその作業は今後も続くでしょう。
ご高覧賜りたくお願い申し上げます。


竹楽天
長倉健一竹芸展

開催期間
平成21年10月1日(木)~10月10日(土)

竹芸家長倉健一氏の十四年ぶり、二度目の個展を開催します。
氏はニューヨークはじめシカゴ、ロサンゼルスなど全米各地でバンブーブームーを巻き起こし、2000年にはコッセンバンブー賞の第1回グランプリを受章しました。茶道とともに育った精緻な花籠や掛け花入は勿論として、竹の持つ可塑性を存分に生かした造形作品まで幅広い創作をこなす作家として国内外の高い評価を得ています。日本の伝統工芸である竹芸を世界のバンブー芸術として認めさせた長倉氏の新作展をご高覧下さい。


秋の夜長
酒器と李朝膳と書画展

開催期間
平成21年9月10日(木 )~9月19日(土)

この度、弊ギャラリー所有の酒器作品百点、李朝膳十点、書画十点を展示いたします。酒器は現代陶芸界の造形派を代表する小川待子、三原研、三輪和彦、山田和氏から井上萬二、鈴木蔵、吉田美統氏などの人間国宝作家百点を揃えます。書画は弊ギャラリーの個展作家である緒形拳氏の遺作、海老原露巌氏の秀作各五点を展示します。秋の夜長、酒器を傾け書画に遊んで頂ければと、ご案内申し上げます。
【出品作品】
酒器 百点、李朝膳 十点、書画 十点 計百二十点


第三回 砂の雫
村山 耕二硝子展

開催期間
平成21年7月16日(木)~7月25日(土)

サハラの砂を使った淡い緑色硝子、古代硝子を再現した白瑠璃グラス、仙台を流れる広瀬川の砂を原材料に江戸期に鼈甲を模して作られたという仙台硝子。素材と歴史に拘りつつ、自らの硝子工房で硝子制作に励む村山耕二氏の個展です。オブジェ、照明、酒器と多種、多様な氏の世界をご高覧ください。


初企画 終の棲家
骨壷展

開催期間
平成21年7月2日(木)~7月11日(土)

骨壷は作陶家にとっては創作の対象としては何故か敬遠されてきました。
同世代の交流ある四人の陶芸作家が人の終の棲家である骨壷に挑戦します。
加藤孝爾氏は天目、白磁、横山伸一氏は備前、岡本研作氏は民芸、加藤裕重氏は赤津焼。
四人の競演により多様な意匠を施した骨壷をご高覧ください。


追悼 墨童
緒形拳書画展

開催期間
平成21年6月11日(木)~6月20日(土)

平成3年、弊ギャラリーにて書家としてデビューした俳優緒形拳氏の作品はそれまでの書家と一線を引いた「素朴な力強さ」に溢れる作風で多くの美術愛好家の心を捉えました。また平成5年、弊ギャラリーが日本橋三越はじめ全国4百貨店で開催した展覧会は15万人の来廊者で賑いました。
今回出品する作品群は氏が俳優として最も存在感を示した時期に書かれた作品であると同時に書に絵を添えた初の書画展となります。書画展は生前企画しましたが、昨年10月の逝去を追悼した氏の遺作展としての開催となりました。ご期待頂きたくご案内します。


古往今来
イスラム古陶展

開催期間
平成21年5月14日(木)~5月23日(土)

イスラム特有の文様は現代にも通用する抽象性溢れるものです。アーティストやファッションデザイナーの創作の源泉とも言えます。
10世紀前後のイスラム古陶磁(現在のイラン・イラク・アフガニスタンなど)を展示します。 特にアフガン出土のものは江上波夫コレクションに数点あるのみで珍しいものです。
今回は特に大作、逸品はありませんが、処分価格でご案内いたしますのでご期待ください。


初個展 紅と白
辻厚成作陶展 ?を中心に

開催期間
平成21年4月16日(木)~4月25日(土)

今年逝去した辻 清明を叔父に、辻 輝子を母に持つ辻厚成氏は造形作家としてこれまで建築物や野外を中心とした大作を生み出してきました。伝統的な茶陶の世界とは一線を画してきた氏が、今回初めて工芸美術に挑戦します。これまでも八木一夫、藤本能道などオブジェを基盤とした作家が工芸美術に取り組んだ時、オブジェとしての面白さを見せてくれています。ご期待頂きたくご案内します。


初個展 瓷の耀き 瀬戸
加藤孝爾 作陶展

開催期間
平成21年3月12日(木)~3月21日(土)

平成20年秋、弊ギャラリーで追悼展を行なった油滴天目の第一人者、加藤孝俊の嫡男、孝爾氏の東京での本格的な初個展です。
中国陶磁史上はもちろん、日本の陶芸家の多くが試みる宋青磁。中でも父、故・加藤孝俊氏は孤高の陶芸作家と評され、作品に備わった気品高さは一つの頂きを極めています。
その父の元に学び、継承した技と精神性に、現代のモダンさと優しさを備えた作品は、端正な形のなかに、今を生きる柔軟な心を感じさせます。曜変天目、油滴天目、青瓷、紅瓷、月白、蓼冷汁等の多彩な釉調を揃えての作品揃えです。
伝統を踏襲しつつ新しい時代へ挑戦する孝爾氏の世界を、ご高覧賜れば幸いに存じます。